埋蔵文化財センターの玄関には、展示室とは別に小さな展示ケースがあります。そこで、福岡市内で出土した「逸品」を随時展示しています。
今回は、元岡・桑原遺跡群出土の「紡績具」(8~9世紀)を展示します。
紡績具とは、植物や動物の繊維を撚り合わせて糸をつむぎ、その糸を編んで布織物を作る時に使う道具のことを言います。
右側に3つある分銅形の木製品は、編み台を使って糸を布に編む際に糸に付ける錘(おもり)です。
左側の十字形の木製品は、つむいだ糸を巻き取る「かせ」です。
奈良・平安時代には、綿・絹・生糸などが「調(ちょう)」という税として集められ、大宰府に納められました。この紡績具も、そのような税としての布織物を作るために使われたのかもしれません。
福岡市埋蔵文化財センター玄関(博多区井相田2-1-94)
令和4年12月3日(土曜日)から令和5年5月中旬(予定)
毎週月曜日・年末年始(12月28日~1月4日)
福岡市埋蔵文化財センター
URL:https://www.city.fukuoka.lg.jp/maibun/html/