通常疥癬 | 角化型疥癬 (ノルウェー疥癬) |
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寄生している ヒゼンダニの数 |
数十匹以下 | 100万~200万匹 |
患者の抵抗力 | 正常 | 低下している (高齢者や入院患者など) |
他者への うつりやすさ |
うつりにくい | 非常にうつりやすい |
症状 | ・赤いブツブツ ・疥癬トンネル (ヒゼンダニが這った線状の跡) |
皮ふに厚いあかが積み重なったような状態 (かさぶた、角質状) |
症状の出やすい 部分 |
手指、胸、お腹、太もも | 全身 |
かゆみ | 強い | 一定せず、人により異なる |
【ヒゼンダニの写真】
(出典 国立感染症研究所)
メスは1日2~3個の卵を産む。
成虫の腹部に卵がみられる。
※角化型疥癬の場合は、皮ふからはがれ落ちたあか(角層)に接触しただけでも感染することがあります。
疥癬が疑われる場合は、ただちに皮ふ科専門医の診察を受けましょう。
こんな場合は疥癬の可能性があります。
医師の診断が下りるまでは、以下のことに気を付けましょう。
医師の指示に従い、薬の服用や塗布によって治療します。
日常生活の中では疥癬の症状によって、以下のように対処します。
通常疥癬 | 角化型疥癬 (ノルウェー疥癬) |
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入浴 | ・ 体を丁寧に洗い、清潔に保つ ・ 入浴できない場合は、毎日タオルで拭きあげる。 ・ タオル、バスマットなど直接肌に触れるものを共用しない。 ・ 角化型疥癬の場合は入浴の順番を最後にし、皮ふのくずやふけが飛 び散らないように注意する。 |
・ 体を丁寧に洗い、清潔に保つ ・ 入浴できない場合は、毎日タオルで拭きあげる。 ・ タオル、バスマットなど直接肌に触れるものを共用しない。 ・ 角化型疥癬の場合は入浴の順番を最後にし、皮ふのくずやふけが飛 び散らないように注意する。 |
衣類、リネンの交換 | 毎日交換する | 毎日交換する |
他者との隔離 | 不要 (ただし、なるべく個室がよい。同室での雑魚寝は避ける) |
必要 |
介護者が注意すること | 介護作業前後に手洗いを行う | ・ 介護作業前後に手洗いを行う ・ 使い捨て手袋とガウン、キャップ の使用 |
室内の清掃 | 通常どおり | ・ 患者がいた場所への殺虫剤(ピレ スロイド系)の散布 ・ 掃除機による皮ふのくずの除去 |
衣類,リネンの洗濯消毒 | 通常通り | 以下のいずれか ・ 通常通り洗濯後,乾燥機使用 ・ 50度で10分間熱処理(※)後、洗濯 ※熱処理:熱湯に漬け込む、アイロン をあてる、布団の乾熱滅菌 (運搬時はビニール袋か、ふた付き容 器に入れて運ぶ) |
関係者(家族、介護者、同室者など)への対処 | ・ 接触があった者は、当日着た衣類をすぐ洗濯し、入浴する ・ 皮ふに異常が起こっていないか、継続的に観察する |
・ 接触があった者は、当日着た衣類をすぐ洗濯し、入浴する ・ 皮ふに異常が起こっていないか、継続的に観察する |
関係者(家族、介護者、同室者など)への対処 | 基本的に不要 (濃厚な接触のあった者は、クロタミトンを1週間外用する) |
必要 (同室者や高頻度の接触があった者はクロタミトンを1週間外用する) |
高齢者介護施設の関係者の方はこちらもご参考ください。
高齢者介護施設における感染対策マニュアル (1,924kbyte)