井戸水は上水道が普及した現在でも多くの人に飲用されています。
しかし、井戸水は周辺環境の変化等により有害物質や病原体によって汚染され、健康被害が起こるおそれがあります。また、地震や水害などによって水質が悪化することもあります。
このため、井戸水の設置者が責任をもって管理し、水の状態が悪化した場合は用途を変える(飲用ではなく清掃・散水などの雑用水として使用)といった対応をとる必要があります。
手掘りの穴の周りを石材やコンクリートで補強した井戸
レベル3◇ボーリング井戸(下図)
ケーシング(管)を地下水が豊富な地層まで挿し込んで掘った井戸
先端の穴が開いた部分(ストレーナー)からケーシング内に入ってきた水をくみ上げて利用する。
地下奥深くの水を通さない岩盤層を越えて掘り下げている井戸を「深井戸」、それよりも浅いものを「浅井戸」といいます(深さ30メートルを目安に分けられます)。
家庭で使用されている飲用井戸の多くは「浅井戸」であり、このタイプの井戸水は周辺環境の影響を受けやすく、汚染されやすいものとなっています。
以下の点に注意して、井戸の設置・管理を行うことをおすすめします。
井戸水を使用し,使用後に公共下水道に排水する場合は以下にご連絡ください。
道路下水道局 総務部 下水道料金課
TEL (092)711-4507 FAX (092)733-5596
以下の項目の検査を行うことをおすすめしています。
No. | 項目 | 基準値 |
---|---|---|
1 | 一般細菌 | 100個以下 (1ミリリットルあたり) |
2 | 大腸菌 | 検出されないこと |
3 | 濁度 | 2度以下 |
4 | 色度 | 5度以下 |
5 | 臭気 | 異常でないこと |
6 | 味 | 異常でないこと |
7 | pH値 | 5.8~8.6 |
8 | 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 | 10ミリグラム以下 (1リットルあたり) |
9 | 亜硝酸態窒素 | 0.04ミリグラム以下 (1リットルあたり) |
10 | 塩化物イオン | 200ミリグラム以下 (1リットルあたり) |
11 | 有機物(TOC) | 3ミリグラム以下 (1リットルあたり) |
12 | カルシウム・マグネシウム等(硬度) | 300ミリグラム以下 (1リットルあたり) |
13 | 鉄及びその化合物 | 0.3ミリグラム以下 (1リットルあたり) |
※このほか、井戸の設置場所や周辺の状況に応じて項目を追加します。
厚生労働大臣の登録を受けた水質検査機関に依頼することをおすすめします。
井戸の管理に関するパンフレットを作成していますので、ご活用ください。
以下の場合はすみやかに飲用を中止し、井戸がある区の衛生課にご連絡ください。
井戸水は汚染されやすく、汚染された井戸水を飲用することによって大きな健康被害が起こるおそれがあります。なるべく掃除や水やりなどの生活用水として使用することをおすすめします。