法務省委託事業「ココロンセンターだより」95号 発行:令和5年12月(冬季号) 発行元:福岡市人権啓発センター 所在地:〒810-0073福岡市中央区舞鶴2丁目5番1号健康づくりサポートセンター(あいれふ)8階 メールアドレス:jinkenkeihatsu.CAB@city.fukuoka.lg.jp 電話番号:092-717-1237(代表)、092-717-1247(人権啓発相談室) FAX番号:092-724-5162 CONTENTS「主な内容」 1ページ 人権総合講座(ココロンセミナー)【後期】 2ページ 人権尊重作品紹介5年度入賞作品 3ページ 人権尊重作品紹介5年度入賞作品 4ページ 人権啓発指導員コラム、書籍紹介 1ページ 人権総合講座(ココロンセミナー)【後期】 ココロンセミナー ~考えてみませんか? あなたの人権 わたしの人権~ 福岡市人権啓発センターでは、人権問題を身近に考えていただくためのセミナーを年6回開催しています。 今回、後期3回(1、2、3月)の受講者を募集します。 あなたの身の周りにある人権について学んでみませんか。 第4回 1月20日(土曜日)14時~16時 テーマ:子どもの人権  演題:愛すべき子どもたち~子ども食堂から見える子どもの人権について~ 講師:NPO法人食育推進ネットワーク福岡 理事長 雪田 千春さん 第5回 2月22日(木曜日)19時~21時 テーマ:外国人の人権 演題:子どもからつながる多文化共生 講師:九州大学大学院比較社会文化研究院教授 松永 典子さん 第6回 3月16日(土曜日)14時~16時 テーマ:働く人の人権 演題:ハラスメントのない職場環境にむけて~パワハラを中心に~ 講師:アトリエエム株式会社 代表取締役 三木 啓子さん ※開催時間の注意:第5回は19時~21時、その他の回は14時~16時。いずれも講演は90分 ■会場 福岡市中央区舞鶴2丁目5番1号 あいれふ10階「講堂」 ■定員等 各回60人 事前申し込み(先着)、受講料無料 ■申込方法 ホームページの申し込みフォームから。 または電子メール・FAX・郵便はがきも可。 件名「ココロンセミナー第○回申し込み」とし、氏名・連絡先(電話番号・メールアドレス)を必ず記載してください。 ■お問い合わせ 〒810-0073 福岡市中央区舞鶴2丁目5番1号 あいれふ8階 福岡市人権啓発センター 事業推進係 電話番号:092-717-1237 FAX番号:092-724-5162 メールアドレス:jinkenkeihatsu.CAB@city.fukuoka.lg.jp ★講師プロフィール 第4回:雪田 千春さん 「夏休みに子どもの生存確認のため、学校の先生が家庭訪問をする」という話にショックを受け、「ふくおかこどもおにぎり塾」(2015年)、「いたきたこども食堂」(2016年)を始める。 たくさんの子どもたちと関わるうち、子どもやその家庭が置かれている状況や地域の方々の思いを知り、フードバンク福岡を設立(2017年)。 現在は、コロナ禍の影響を乗り越えるべく、「ふくおかこども食堂ネットワーク」を立ち上げ(2020年)、子ども食堂の支援、そこにつながる子どもたちや家庭の支援を続けている。 第5回:松永 典子さん 九州大学大学院比較社会文化研究院・教授。九州大学・博士(比較社会文化)。 高校教諭時代の青年海外協力隊(マレーシア・日本語教師)参加が多文化・多様性の豊かさや楽しさを知る原点となり、日本語教育、多文化共生教育に携わる。 大学と地域社会との連携を模索する中で、小中学校への学生サポーター派遣、学校文書の多言語翻訳活動等を行う。編著『学校と子ども、保護者をめぐる多文化・多様性理解ハンドブック』金木犀舎、2022.2 第3版など。 第6回:三木 啓子さん 民間企業、男女共同参画センター等で勤務の後、2005年にアトリエエム株式会社を設立、代表取締役に就任。パワハラ、セクハラ、マタハラ、アカハラ、LGBTQ+等のハラスメント防止研修、人権研修、メンタルヘルス研修、アンガーマネジメント、アサーティブ・コミュニケーション、ワーク・ライフ・バランス並びに人材育成事業等を行っている。 著書に「考えよう!ハラスメントⅠ・Ⅱ」「LGBTを知ろう」「セクハラ・パワハラ その現状と防止対策」「職場のハラスメント相談対応術」ほか。 1ページは以上です。 2ページ 人権尊重作品紹介5年度入賞作品 福岡市人権尊重週間 12月4日~10日 令和5年度 人権尊重作品 福岡市人権尊重行事推進委員会(事務局:福岡市人権啓発センター)では、人権尊重週間行事の一環として、人権尊重やさまざまな人権問題の解決に寄与する作品を募集しました。今年度の入選作品の一部を紹介します。 ポスター代表作・中学校3年生の作品 ポスターの説明 縦向きのポスター。中央にはショートヘアーの人。髪の毛と瞳には様々な色が塗られている。胸から上が描かれ、正面をまっすぐに見つめている。人の周りは、青、赤、オレンジ、黄色など複数の色がグラデーションで塗られ、大小さまざまな花が一面に描かれている。「一色だけじゃつまらない 人権尊重週間十二月四日から十日」の文字。 説明終わり 標語代表作・小学校5年生の作品 「考えて 送信前に その言葉」 ポスター入選作品・小学校1年生の作品 ポスターの説明 横向きのポスター。用紙いっぱいに描かれた笑った人の顔。薄い緑色の背景。「えがお」の文字。 説明終わり ポスター入選作品・小学校2年生の作品 ポスターの説明 横向きのポスター。右端に子ども。左側を向き、両手を挙げ、口にストローを加え笑っている。ストローの先には吹き出し。吹き出しには、拳を握った状態で親指を立てたハンドサイン。イイネの文字。周りには、4つの丸い枠。丸い枠にはウインクをした顔、大きく口をあけて笑う顔などが描かれている。「みんな ニコニコ」の文字。 説明終わり ポスター入選作品・小学校3年生の作品 ポスターの説明 横向きのポスター。縦位置の中央あたりで、二人の手の指先が触れ合っている。左端から中央にかけて茶色い肌の手、右端から中央にかけて白い肌の手。手の周りには、大小9つのピンク色のハート。黄色、ピンク、白色の複数の花。ハートの中には、肌が白く金髪で目が青い男の子の顔、肌の色が茶色で黒髪黒目の女の子の顔など様々な顔が描かれている。「まもろう みんなのえがお」の文字。 説明終わり ポスター入選作品・小学校5年生の作品 ポスターの説明 横向きのポスター。中央にハートの枠。ハートは赤、青、緑、オレンジなど様々な色で塗られている。ハートに向かって、6人の両方の手のひらが描かれている。手のひらは、薄い肌色、肌色、茶色など様々な色に塗られている。ハートの枠の中には「みんなには一人一人の個性がある」文字。ポスターの縁にはひまわりが描かれている。 説明終わり 2ページは以上です。 3ページ 人権尊重作品紹介5年度入賞作品 ポスター入選作品・小学校5年生の作品 ポスターの説明 縦向きのポスター。中央におくるみに包まれた眠っている赤ちゃんが描かれている。背景は薄い緑色。「生きる権利 命が守られ成長できること」の文字。 説明終わり ポスター入選作品・小学校6年生の作品 ポスターの説明 縦向きのポスター。中央に両手に胸をあて目をつぶった人。髪の毛は短く、黄色の半そでシャツに青い半ズボンを着ている。人の背面には丸い枠。枠の中には外側から内側にかけて黄色、赤色、ピンク、水色、紫色、青色がグラデーションのように塗られている。丸い枠の外側は黒色。「ありのままの 自分でいい」の文字。 説明終わり ポスター入選作品・小学校6年生の作品 ポスターの説明 縦向きのポスター。中央に髪が長く目がキラキラした人。シャツに赤いネクタイとベスト、青色のプリーツのスカートをはいている。胸のあたりに絆創膏や白いテープが貼られた大きなハートが描かれている。右手の平に絆創膏をのせ差し出している。「次は私が渡す 心の絆創膏」の文字。 説明終わり ポスター入選作品・中学1年生の作品 ポスターの説明 縦向きのポスター。青い空を背景に、8人の学生が、それぞれ大きな筆で空に向かって線を描いている。線の長さや色はそれぞれで、赤、青、黄、オレンジ、紫、ピンク、水色の線が描かれている、手前に大きく描かれた筆はレインボー色になっている。「自分の色で描くミライ」の文字。 説明終わり ポスター入選作品・中学1年生の作品 ポスターの説明 縦向きのポスター。真ん中には太陽。太陽の周りには両手をつなぎ輪になる様々な国の笑顔の6人。十字架のネックレスをした黒い布を被った人、白い布を被った人、首にたくさんのネックレスをした民族衣装を着た人、褐色の肌の人、金髪でおさげの人などが描かれている。「あなたの笑顔が みんなを照らす」の文字。 説明終わり ポスター入選作品・中学2年生の作品 ポスターの説明 縦向きのポスター。真っ青な空に入道雲。3つのひまわりが太陽の日差しを浴びている。ひまわりの1つは大きく描かれ、花びらはレインボーカラー。9時の方向から時計回りに、赤・オレンジ・黄・緑・青・バイオレット色に塗られている。「あなたの個性が輝く未来へ」「人権尊重週間12月4日から10日」の文字 説明終わり ポスター入選作品・中学2年生の作品 ポスターの説明 縦向きのポスター。上に向けた両掌。掌の先には様々な色・大きさの丸や三角、四角が描かれている。両手、掌も様々な色で切り絵のように描かれている。「COLORFUL ちがうイロ ちがうカタチ ちがうココロ 認め合う世界へ」の文字。 説明終わり ポスター入選作品・中学2年生の作品 ポスターの説明 縦向きのポスター。ポスターを百人一首のかるたに見立て、縁は緑色。中央に「心をうつ 力をもってる 大事な言葉 傷つけるため つかわないでね」の筆文字。文字の周りには百人一首の15人の歌人の絵が描かれている。「人権尊重週間 12月4日~10日の文字。 説明終わり。 3ページは以上です。 4ページ 人権啓発指導員コラム、書籍紹介 4ページ上部(人権啓発指導員コラム) 人権啓発推進指導員のコーナー 友だち大好き! 今年の4月に友人のお子さんが小学校に入学しました。 しかし、入学式を迎えるまでに彼女は、友だち作りがうまくいくだろうか、学校に慣れるだろうか、学校選びに、いろいろ悩みました。 そして、彼女の出した結論は、地域の小学校の特別支援学級に通わせることでした。 入学式の数日前に彼女から明るい声で連絡がありました。 それは、教室や体育館で事前にリハーサルをしてくださるとのこと。 その様子から彼女が入学式を楽しみにしつつも、いかにたくさんの不安を抱えていることに心が熱くなりました。 リハーサルを行い安心して迎えた入学式。 しかし、当日、リハーサルになかった写真撮影が始まった時、その子は体育館を全力で走り回りました。 先生方が止めに入ってくださりどうにか終了。 彼女はこれからの学校生活に大きな不安を抱きました。 先生方に迷惑をかけているのでは、友達に怪我をさせているのでは、と思いながら毎日学校に迎えに行く彼女。 しかし、そんな心配とは裏腹に、その子は「学校楽しい!先生大好き!友だち大好き!」と喜んで毎日登校しているそうです。 障がいの特性や度合いは個人で大きく異なります。 この子が楽しく登校できているのは、一人ひとりに目を向け、できないことばかりに注目するのではなく「この子は何ができて、何が苦手なのか。どんな強みや長所があるのか」と、配慮してくれる先生方だからでしょう。 「友だち大好き」という言葉に支えられて、彼女が笑顔で安心して迎えに行けるようになる日も近いことでしょう。(堀内) 乾いて跡の残ってしまったセメント 「ミステリと言う勿れ」は、ご存じだろうか? 最近ドラマを観て、ついには原作である漫画を大人買いしてしまった。 「僕は常々思っているんですけど…」が口癖で、天然パーマがトレードマークの心理学を専攻する大学生、久能整が主人公。 記憶力、観察力に優れていて、矛盾を論理的に突き詰めて、身の回りで起こる様々な事件を解決していく。 彼の一言に揺さぶられ、深く考えさせられることが多い。 その中でも、子育て中の私には、「子どもって乾く前のセメント」で「落としたものの形がそのまま跡になって残るんですよ」という言葉が胸に刺さった。 「こうあるべき」といった、自分の中の「当たり前」を子どもの「当たり前」にしてしまう。 「誰かと比べないで。私は私」という子どもの言葉に、ハッと気づかされる。 私の子どもだった頃が重なる。 自分も嫌だったはずなのに、大人や親の立場というフィルターを通して、子どもに対峙してしまったことへの罪悪感が膨らむ。 私の中の「乾いて跡の残ってしまったセメント」である無意識の偏見や思い込みがどれくらいあるのだろう。 ついつい、感情的になってしまうと、言いすぎてしまい、ただの価値観のおしつけだったのではないかと感じたときに子どもの一言で振り返る。 自分の「当たり前」を、まずは見直して、冷静に判断することが大事なのだと、漫画に改めて諭される。 いつも冷静で、相手に寄り添う、やさしい視点を持つ主人公のように、私もそうありたいと思う。(加藤) 4ページ下部(書籍紹介) ココロンセンターライブラリー  人権問題に関する書籍、まんが、絵本、DVDを入荷しました。 貸出を行っています。 ぜひ、ご利用ください。 書籍紹介「認知症でも心は豊かに生きている」 著者:長谷川 和夫 発行社:中央法規出版株式会社  超高齢社会といわれる日本。 認知症の最大要因は加齢であることから、2025年には5人に1人、20%が認知症になるという推計もあります。 この本は、認知症治療の第一人者であり、自らも認知症であることを明かした長谷川先生が送るメッセージが綴られています。 認知症は、暮らしの障がいであると定義し、「自分が忘れてしまっても、周りの人が覚えているから大丈夫」など、人とのつながりを大事にした言葉がちりばめられています。 “認知症が不安なあなた”“認知症になったあなた”“認知症の人を支えるあなた”の心を解きほぐし、前向きに生きる力を与えてくれます。 4ページ下部は以上です。 これで「ココロンセンターだより」95号は終わりです。