○福岡市興行場法施行条例
平成24年12月27日
条例第75号
(趣旨)
第1条 この条例は、興行場法(昭和23年法律第137号。以下「法」という。)の規定に基づき、興行場の設置の場所及びその構造設備の基準、営業者が講ずべき措置の基準その他法の施行に関し必要な事項を定めるものとする。
(1) 観覧室 興行場のうち、興行を見せ、又は聞かせるため入場者の利用に供する部分をいう。
(2) 観覧室等 興行場のうち、観覧室、ロビー、喫煙室、便所その他入場者の利用に供する部分をいう。
(許可事項の変更等の届出)
第3条 営業者は、法第2条第1項に規定する許可を受けた事項を変更したとき又は興行場営業の全部若しくは一部を停止し、若しくは廃止したときは、規則で定めるところにより、市長に届け出なければならない。
(設置の場所の基準)
第4条 法第2条第2項に規定する興行場の設置の場所に関し公衆衛生上必要な基準は、次のとおりとする。
(1) 排水が極めて悪い等入場者の衛生に支障を来す場所でないこと。ただし、興行場の周囲が耐水性の材料による排水溝を設ける等排水が容易に行え、かつ、清掃が容易にできる構造であり、及び施設の床面がコンクリートその他の不浸透性材料で覆われる等防湿上有効な措置が講じられている場合は、この限りでない。
(2) 周囲に換気及び採光に必要な空間を確保できる場所であること。ただし、適当な構造設備とすることにより公衆衛生上支障がないと市長が認める場合は、この限りでない。
(構造設備の基準)
第5条 法第2条第2項に規定する興行場の構造設備に関し公衆衛生上必要な基準は、次のとおりとする。
(1) 施設全般
ア 清掃及び排水を容易に行うことができる構造であること。
イ 窓、換気口その他の開口部に、ねずみ、昆虫等の侵入を防止するため必要な設備が設けられていること。
ウ 観覧室等は、舞台と適切に区画され、かつ、観覧室、ロビー、喫煙室、便所等は、隔壁等により区画されていること。
エ ごみ等が飛散流出しない構造の適当な数のごみ箱が置かれていること。
(2) 観覧室等 入場者の移動等に支障を来さない構造であること。
(3) 喫煙室
ア 喫煙室を設ける場合は、喫煙室が、観覧室外の適当な箇所に設けられていること。
イ たばこの煙(蒸気を含む。以下この号において同じ。)が室内から室外に流出しない構造であること。
ウ たばこの煙が屋外に排気されていること。
エ 興行場の主たる出入口の見やすい箇所に喫煙室が設けられている旨を記載した標識が掲示されていること。
オ 喫煙室の出入口の見やすい箇所に専ら喫煙することができる場所である旨及び20歳未満の者の立入りが禁止されている旨を記載した標識が掲示されていること。
(4) 換気設備 入場者定員1人当たり毎時20立方メートル以上の清浄な外気を供給することができ、かつ、保守点検及び整備を容易に行うことができる構造のものであって、次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に定める機械換気設備又は空気調和設備が設けられていること。
ア 地下にある観覧室等及び床面積の合計が400平方メートル以上の地上にある観覧室等 第一種換気設備(給気用送風機及び排気用送風機を有する機械換気設備をいう。イにおいて同じ。)
イ アに掲げる観覧室等以外の観覧室等 第一種換気設備又は第二種換気設備(給気用送風機及び自然排気口を有する機械換気設備をいう。)
(5) 照明設備 観覧室等に、床面において30ルクス以上の照度を確保することができる設備が設けられていること。
(6) 便所
ア 興行場内に設けられていること。ただし、興行場が他の用途を主とする建築物内に設置された小規模施設等であって当該興行場に近接して設けられている入場者の需要を満たすことができる適当な規模を有する便所が利用できる場合又は興行場の種別若しくは用途により公衆衛生上支障がないと市長が認める場合は、この限りでない。
イ 興行場が複数階に及ぶ場合にあっては、各階ごとに設置されていること。ただし、上下階から等距離にある中間階に設置されている等入場者の利便を損なわないと市長が認める場合は、この限りでない。
ウ 水洗式のもの又はこれと同等に衛生が確保される構造のものであること。
エ 男女別に区画されていること。
オ 床面及び床面から少なくとも1メートルの高さまでの内壁は、不浸透性材料で造られていること。
カ 流水式の手洗い設備が設けられていること。
(令和2条例18・一部改正)
(衛生措置の基準)
第6条 法第3条第2項に規定する入場者の衛生に必要な措置の基準は、次のとおりとする。
(1) 施設全般の管理
ア 入場者の利用に供する器具等は、常に清潔にしておくこと。
イ 規則で定めるところにより清掃し、常に清潔にしておくこと。
ウ 規則で定めるところにより、害虫、ねずみ等の発生の防止及び駆除に努めること。
(2) 換気 観覧室等は、上映、上演等の際は、換気を十分に行い、常時、次に定める基準に適合するよう空気の浄化を図ること。
ア 炭酸ガスの含有率は、100万分の1,000以下であること。
イ 浮遊粉じんの量は、空気1立方メートルにつき、0.15ミリグラム以下であること。
(3) 照明 観覧室等の床面において30ルクス以上(上映、上演等の際は、通路の床面において0.2ルクス以上)の照度を確保すること。
(4) 入場者の定員 福岡市建築基準法施行条例(平成19年福岡市条例第29号)第15条第2項に規定する数とすること。
(5) その他の衛生上の措置
ア 喫煙室以外では、喫煙させないこと。
イ 20歳未満の者を喫煙室に立ち入らせないこと。
エ 屋内の興行場においては、必要に応じて休憩時間を設けること。
オ 従業者が感染性の疾病にかかったとき又はその疑いがあるときは、従事させる業務内容に留意すること。
(令和2条例18・令和4条例38・一部改正)
(基準の緩和)
第7条 市長は、野外の興行場、仮設の興行場(季節的又は一時的に興行場営業を営むために仮設されたものをいう。)又は臨時の興行場(既設の興行場又は仮設の興行場以外の施設であって、60日以内の期間で興行場営業を営むために利用されるものをいう。)について、前3条の基準のうち一部の基準による必要がないと認める場合又はこれらの基準のうち一部の基準によることができない場合であって公衆衛生上支障がないと認めるときは、これらの基準のうち一部の基準を緩和し、又は適用しないことができる。
(委任)
第8条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。
附則(令和2年3月26日条例第18号)
(施行期日)
1 この条例は、令和2年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例による改正後の福岡市興行場法施行条例第5条第3号の規定は、この条例の施行の日以後に行われる興行場法(昭和23年法律第137号)第2条第1項の許可の申請に係る興行場について適用し、同日前に行われた同項の許可の申請に係る興行場については、なお従前の例による。
附則(令和4年6月23日条例第38号)
この条例は、公布の日から施行する。